グレン・グールド
店内ではよくグレン・グールドを流しています。
ジャズを流しているときよりも音楽にふれるお客様が多いです。
ジャズはどこでも流れていますが、グールドの音にふれることは
あまりありませんから、きっとからだで感じる音が新鮮なんでしょうね。
グールド氏について松岡正剛氏は「グールドでは、その体そのものが
ピアノなのである。」と語っていますし、レナード・バーンスタイン氏も
「グールドには、彼がピアノになるための環境をつくることが演奏の
開始だったんです。」と語っています。
『からだが楽器で言葉が音』
からだと言葉の関係が、ピアノと奏でる音のように強くなればなるほど、
空間やデザインなど自分が見たりふれたりしたものへの感覚が鋭くなる。
ぼくもいつかそんなからだと言葉を持ちたいと思っています。
最近は音楽を聴くだけでなく、グールド氏の本も少しずつ読んでいます。
クラッシック音楽の専門的なことなどわからないことも多いですが、
トロント大学王立音楽院にて卒業生に向けてグールドが語ったこの
言葉は、ぼくのなかにいつまでも残る大切な言葉になると思います。
「諸君はシステムとドグマ、つまりポジティブな行為のために教育
されてきました。
想像力にできることは、これを前景とし、限りない可能性、つまり、
ネガティブの広大な後景を背に、両者にはさまれた一種の無人
地帯として役に立つことだけです。
このネガティブの後景をこそ、諸君は不断に考察し、あらゆる
創造的思考が生まれる源泉として、これに敬意をあらわすことを
けっして忘れてはなりません」。
からだと言葉からぼくが感じた価値を自分からみんなに繋げて
いくためにも、どんなときもこの言葉を見失わないように歩いて
いきたいです。
タグ
2014/02/21 | コメント/トラックバック(0)|
カテゴリー:生活